読書感覚文
主観と感覚のままに書き殴ります。ネタバレは、未読の方が今後読んでも楽しめる範囲で
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ゼロから始める魔法の書Ⅳ ―黒竜の魔姫―
ゼロから始める魔法の書Ⅳ ―黒竜の魔姫―



(あらすじ)
ゼロと傭兵は船旅の途中、竜に襲われ黒竜島に漂着する。その島では7年前に伝来したという魔法が広く普及していた。

・ケンタウロスと傭兵のかけあいが楽しい
・続き物らしくなってきた
・リンゴ飴のシーンにほっこり
・世界観が面白い

ゼロ&よーへーの目的をはっきりとさせてくれているので、読みやすいです。
見所としては、「作った者」と「使う者」の対比でしょう。
p.92
「我が輩の生み出した魔法が我が輩の手を離れ、我が輩の思惑とは違う使われ方をしている」
魔法によって救われた者がいる。一方で、魔法によって死んだ者がいる。
作った者の責任。使った者の責任。なかなか考えさせられます。
小走先生は、前作でも共和制の嫌な部分を浮き彫りされていました。社会的な問題を、独特のファンタジー世界の中で、目に見える形にする。そんな作家性が四作通じて見えてきました。今後の冒険にも期待が膨らみます!

ちょっとだけ不満点をあげるとするなら、長い。
城からじいちゃん家まで移動するだけのシーンっている?
前夜祭のシーンも長く感じました。せっかくの読者サービスであろう風呂シーンも、読んでいる最中は「このシーンいる?」って思ってしまいましたごめんなさい。
それらのシーンで交わされる王女との会話でキャラクターを掘り下げておいて、じっくり感情移入させておいた上で、ラスト展開の「このやろう!」という不快感を引き立てる意図はわかります。
しかし、やはり読み終わった後に「あのシーンって無くても話通ったよなぁ……」とか頭ちらついてしまうということは、どれかカットもしくは短くする余地があったのではないのかなと思います。
それぞれのシーンが謎解きによるつながりを持たずに並列されていると、読んでいて鈍重に感じます。
ディテールと綿密な世界観描写というのは小走先生の持ち味かもしれませんが、やはり鈍重さは展開の失速を招く危険因子。
300ページ超えるなら超えるだけの理由(300ページを支えられる謎なりテーマなりアイデア)が欲しいのが正直なところ。
二巻第六章の謎解きシーンや、三巻p.208のような爆発が欲しい!


主観:(+)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

トカゲが好きな方にはもちろんオススメです↓


上下セットもオススメです↓



一巻もオススメです↓





スポンサーサイト

テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

ほうかご百物語8
ほうかご百物語8



・大祓、はじまるよっ!
・クライマックス!
・全キャラ大集合!
・天狗ぅぅぅぅぅ!
・新井さぁぁぁぁん!

ホントのホントのクライマックスです。
ここまで読ませてもらった身としては、扉を見た瞬間に涙腺が緩みました。
いつもの軽いノリに垣間見える緊迫感。
告げられる終焉のはじまり。
このハラハラドキドキ感はたまらないです。
総勢大集合ということで、どことなく無理くり感を抱き始めた矢先、
p.197できちんと読者を納得させてくれる説明を入れてくるのが本当に抜け目ない!
それぞれのキャラがそれぞれの活躍をしているのを見るはやっぱり楽しい!
途中何度も叫びました。
今まで通りのギャグやトリックも健在!
三巻でも見せてくれた叙述謎かけは、これが最高形なのではないでしょうか。
台風「これは世界の意志だから何もせずに突っ立ってろ」
↑この理不尽さ、たまりません!
視点がぐらぐら揺らぐので、本当にくらっくらします。
ここまで読み貯めてきたからこそ、このくらくら感がたまらない喜びに感じられます。快感です。
二年間毎週見続けたアニメの劇場版で、総勢大集合した瞬間のような。

7巻まで読んだことを前提にして、オススメ度はAをつけさせていただきます。


主観:(+)

オススメ度:A


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

オススメです↓





テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

ほうかご百物語7
ほうかご百物語7



・イタチさんが普通の女の子になっちゃった!
・「できること」と「好きなこと」
・「守る」ってなんだろう
・粂神さんのキャラが大暴走

イタチさんから妖術を取り去る!
というアイデアを存分に転がした本作。
妖術が使えなくて不安になるイタチさん。
自分という存在の不安定さに苦しむイタチさん。
励ます真一君。
最終決戦はまさに、自分との戦い!
キャラクターの心の移り変わりを非常に楽しく読み進めることができました。
今回の一番の見所は、
p.109のイタチさんのちょっといじわるな一面。
心が不安定かつ、真一君との距離が大きく縮まったこの瞬間だからこそ説得力を持って読むことの出来る、これまでとちょっと違うイタチさん。
本当に読ませ方が見事だなぁと思いました。


主観:(+)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

オススメです↓




テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

俺のかーちゃんが17歳になった ②
俺のかーちゃんが17歳になった②



(あらすじ)
 メー子が隆史の家に結婚の挨拶に来る。年齢的にまだ早いと17歳の肉体を手に入れたかーちゃんやばーちゃんに諭される。メー子がしきりに隆史の家族の仲間に入りたがる理由とは……?

・展開が明確におもしろい!
・メー子のキャラ立ちが半端ない!
・家族というテーマと展開の見事な融合!

メー子の家族問題を臭わせながら、17歳のかーちゃんの問題を絡めてストーリーを展開させる技術がすごいです。
隆史君と彼女のメー子との会話が本当に素晴らしい。
こういう立体的な会話ができる関係は、傍から見ていて楽しいし、二人をさらに応援したくなります。
第四話以降『セブンティーン』一連の流れは面白すぎる。ファニーじゃなくてインタレスティングです。笑いを込めずにここまで楽しいのは久々かもしれません。コメディ部分のやや読者層とズレている感が玉に瑕。もったいない!
読了後に彼らのその後を想像して楽しめるって、小説として大成功なのではないでしょうか。
今回名言が多かったです。p.259とかp.282とか。
妹の立ち位置も良いバランス!
引き際の隆史君の台詞が鮮やか!
この巻で終わりなのが残念でなりません。
最後にひとつだけ。p.117の挿絵は1ページ後ろにつけないと意味がないと思います。


主観:(+)

オススメ度:A


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

一巻読んだ方に問答無用でオススメです↓







テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

俺のかーちゃんが17歳になった
俺のかーちゃんが17歳になった
第19回電撃小説大賞<最終選考作>



(あらすじ)
 隆史の母親が17歳になる。とある宗教儀式を受けると寿命の残り半分を犠牲に17歳の肉体を手に入れることができるらしい。隆史は母の突然の決断に戸惑う。恋をしているのかも? 真相を確かめるべく、隆史は妹の優香とともに17歳の母を尾行することに……。

・テーマの重さがちょうど良い
・第一話の完成度の高さ
・メー子のキャラクターが素晴らしい
・絶対に2巻も続けて読むことを推奨

短編部門からの出版化ということで、第一話の完成度の高さに納得です。
家族というテーマはラノベではなかなか珍しい。逆に新鮮で面白いです。
連続ドラマに向いていそうな題材、ストーリー展開に思えます。
第二話で登場するメー子のミステリアス感が半端ない。
これはおもしろくなるぞ! と、期待させつつ、なかなか予想の上を行く展開に持って行ってくれないので少し残念。
基本は第一話で提示し解決したテーマを、第二話~第四話にかけて再展開する構造。
さすがは書き慣れたプロ! 一貫したテーマを場所やシチュエーションを変えて書き切る手腕は見事。良い意味でも悪い意味でも安定したおもしろさがあります。
大きな動きで面白さを作るよりも、与えられた状況の中でテーマを掘り下げるのが得意な作家さんなのかな、と勝手な感想を抱きました。
もし物足りなく感じても、絶対に2巻を読んでいただくことをお勧めします!
2巻とセットなら文句なしにお勧め度Aなんですが、単体での評価ということで今回はひとつご了承を。


主観:(+)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

ちょっと新しいテーマに触れたい方にオススメです↓





テーマ:読んだ本 - ジャンル:本・雑誌

ほうかご百物語6
ほうかご百物語6



・さすがの魅せ方!
・真一回
・狼少年
・蛇のキャラがすてき

絵の中に入っててんやわんやというお話。
p.146のショートカット演出はさすがです。
これだけ切り替えをサクサクやっていただけると、興味の持続が絶えません。
三巻のときに述べた本作の二大要素
・妖怪大百科
・絵師の自己実現
今回は後者のテーマを軸に物語が進行します。
キーパーソンのニコ先生のキャラは非常に賑やかで楽しいですが、真一君が絵師として成長するための彼女の必要性の説得力が若干弱いかなとは思いました。
これまでの妖怪退治系のストーリーが濃すぎて、
また、これまでに真一君が説き続けたイタチさんへの愛が濃すぎて、
読者にとっては、ニコ先生の言葉の重要性、彼女のすごさというのが弱く感じられるのです。
そのため、いわゆる主人公に迫る究極の二者択一モノのカタルシスは弱め。
そこで、補強のためでしょう、疑似主人公として狼少年との重い会話と、見事なスカシをかましてくれます。
この「シリアスっぽく見せかけて~? 実は~?」というノリの軽さこそ、『ほうかご百物語』だという感じがするのも事実。
その安心感こそ、本作の魅力なのかもしれません。


主観:(+)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

オススメです↓





テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

ほうかご百物語5
ほうかご百物語5



・新キャラが濃い
・関西弁狸おもろい
・「悪」と「神」の違いって何?
・いつものイチャコラも全開

扉絵を見て、新キャラがあまりに多くひやりとしましたが、心配無用でした。
全キャラがかなり立っていて、にぎやかで楽しく読み進めることができます。
蛇が出ます。
この蛇のキャラ。経島先輩と息が合う感じが楽しいです。
窓にもたれてちょろちょろ舌出すシーン。
ずぼらな雰囲気がサイコー。
p.69の裏切らない感じ。峰守先生は本当に信頼できます。
イタチさんのキャラのぶれなさがすごい。
p.38のセリフ「良かった」
の一言で、彼女の人間性(妖怪性)が出ていると思います。
p.142でちょとした嫉妬シーンが見られるのも、良いくすぐりでした。
既存キャラが続々出て楽しいです。
第2巻で提示された、真一君&イタチさんの疑似未来図、ジゴローさん&八雲ちゃんの再登場は嬉しい限り。もちろんお約束的展開がご褒美に用意されています。
今回の爆笑ポイント↓
p.193「まどかちゃん元気? 壁とか這ってない?」
p.214「歯を食いしばれ、白塚ァアアアアアッ!」


主観:(+)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

オススメです↓




テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

Φの方石 ―白幽堂魔石奇譚―
Φの方石 白幽堂魔石奇譚
第21回電撃小説大賞<大賞>



(あらすじ)
 アトリエ白幽堂を営む白堂瑛介のもとへ、下宿人黒須宵呼が越してくる。瑛介は修繕専門の方石職人。宵呼は方石学を学ぶ初学者。毒舌男とドジ娘のでこぼこコンビの共同生活のスタート。そんな中、瑛介は方石窃盗事件の真相に迫る。どうやら瑛介が持っているらしい「Φの方石」、宵呼が母の形見だと持っていた「μの方石」とは一体何なのか?

・梔子連作って人名じゃないよ!
・デコデコピッツァが美味しそう!
・Φの方石の仕掛けがすごい!

Φの方石の謎が明かされるシーンが気持ちよかったです。
読者は、序盤からずーっと「Φの方石ってなんやねん」と思わされ続けるので、四章、五章はかなり上手く機能していると思います。
世界系の小説です。
方石という技術が日本で発展している世界観。
藤原道長の長女彰子が方石を贈られたというのが、現存する最古の記録だそうです。
世界系はどうしても設定説明のいれどころが難しいのですが、
本作では、主人公を学生にすることで専門家から説明を受けることに必然性を与えています。
また、「経年劣化」の説明のシーン、
実習授業で宵呼ちゃん失敗→白幽堂で梔子連作の驚異的な特徴説明
という正しい手順!
実習授業のシーンで具体的な経年劣化を読者に示しておくことで、白幽堂での瑛介さんの解説が生きてきます。
これら、ストーリーテリングの技術的な部分が安定しているので読んでいてホント安心できます。

ちょっとだけ文句。
悪役サイドのキャラはもう少し掘り下げて欲しかったです。
とくにラスト。
正直、この展開なら、もっと凄惨な最期を与えてやっても、かなり劇的になったのではないかと思いました。
詰んでるんですよね。あのキャラ同士の関係。
幕間、うるっときたぐらいです。
p.270の「いよいよ意味不明ね」のセリフは悲しさも含めて笑ってしまいましたが、イカレてないとやってられないんですよ。あの子の立ち位置は。狂気で現実から目を背ける手段しか、あの子は知らなかったのでしょう。良い味が出ています。
最期を書き切って欲しいほどに、悪役サイドのキャラには魅力を感じました。
おそらくp.184~の宵呼ちゃんの過去と嘘のエピソードを置くことで、象徴的に機能させる意図があるのだと思います。
だからこそ、
最後に一発、ダークなフォローが欲しかった!
救われない美しさもあるんだね……。


主観:(-)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

オススメです↓





テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

ひとつ海のパラスアテナ
ひとつ海のパラスアテナ
第21回電撃小説大賞<大賞>



(あらすじ)
 アフターの時代に生きる少年少女アキは、オウムガエルの船長キーちゃんと共にパラス号で航海をするメッセンジャー。ある日、嵐に巻き込まれ、浮島に漂着する。船を失ったアキを救ったのは、美しい金髪の女性タカ。ふたりは、ひとつ海の上で、絆を深めていく。

・マスコットかわいい
・女同士のホモソーシャル感
・ディテールの人

ディテールをしっかり描写する作家性が、サバイバルを描く上でもの凄く機能しています。
なので、物語全体の構造云々より、ワンシーンごとに着目して読むと一層作品の魅力が伝わるのではないでしょうか。
冒険というテーマに合わせているのでしょう、物語のイベントは必然性よりも偶然性をもとに置かれています。
そのため、良くも悪くも、次の展開が読めません。
少年的なアキ、女性的なタカ、ふたりのやりとりは楽しいです。
巷で言う「百合」に至らない程度の抑制の効いたバランスで描かれています。
アキが拗ねるシーンに魅力を感じた矢先、まさにp.220でタカのセリフで説明されたので、しっかり狙って描かれたのだと思います。
前述「良くも悪くも」の「良くも」の部分でした。
「悪くも」の部分は、上記のアキタカふたりのキャラの魅力がわからないと、大きく動きのある第三章の終わりまで、ストーリーが鈍重に感じられてしまうことでしょう。
他人のブログ記事をまとめて読まされているような気がしてしまうのです。
――今日はこんなことをした。でも、明日は何が起こるか分からない。
これです。
帯では「――ボクは、絶対に生きのびる」「『生きる』ことの原始的な意味を教えてくれる」
と銘打っていますが、
割と切迫感が伝わってこないんですよね……。
――今日は生き延びた。でも、明日は死ぬかもわからない。
という帯から想像されるような危機感はあまり感じられません。
もちろん、海にはいろんな敵がいて、常に彼女らは命の危機にさらされているんだろうな、と想像を膨らませることはできます。
しかし、文章上では敵(らしいもの)が出てくるごとに「新出」単語として提示される形なので、どうしても「常に脅威にさらされている」「数秒後に死ぬかも知れない」というサバイバル感は薄れてしまうのです。
p.75は泣いてしまいました。
まっすぐ「生きる」というテーマを描こうとする意気込みを感じて、感動していました。
それだけに、終盤一部展開には、テーマが冒涜されたような気がして正直生理的嫌悪感を覚えました。
おかげで二読目はp.75ちらっと数行見ただけで涙腺がゆるみ、胸が引き裂かれるような思いがして、いったん本を閉じてしまいました。

アキちゃんのキャラは個人的にすごく好きです。
p.200のドリルにはしゃぐシーンとかステキです。
p.240の絵は、良い意味で卑怯でしょう。初読時は涙腺ゆるみました。
p.306の最期の行は、良い意味でゾクっとしました。
良い小説を読んだなと、思わせてくれるような気の利いた表現は多く挟み込まれています。
とにかくワンカットごとのディテールが魅力です。
陸地のなくなった世界に生きる女の子の日記を読んでみたいという方にオススメいたします。


主観:(-)

オススメ度:B


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

陸地のない世界観で女の子同士のちょうど良い乳繰りあいを楽しみたい方にオススメです↓





テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

ゼロから始める魔法の書Ⅲ ―アクディオスの聖女<下>―
ゼロから始める魔法の書Ⅲ ―アクディオスの聖女<下>―



(あらすじ)
 傭兵は吊り橋から落下し帰らぬ者となった――かに見えたが、神父と共に救出され、ロータス砦に身を置くことになる。ロータス砦を拠点とする盗賊の頭目は獣落ちで、どうやら「聖女」とつながりがあるらしい。彼らの目的は「聖女」の奪取。傭兵、頭目、神父。三者の思惑は錯綜するも、利害は一致している。一時的に共同戦線を張り、彼らはアクディオスへ進出する計画を立てる。

・本気で唸った一冊
・上巻読んで数ヶ月後に読んで問題なし
・ゼロ様お茶目
・ゲロシーンがあると名作の法則

<下巻>なので、第七章からはじまります。
なにがすごいって<上巻>読んで数ヶ月後に読むことを想定して書かれていることに驚きました。
うろ覚えで読んで問題ありません。
むしろ、<上巻>読んで時間をおいて読んだ方がカタルシスが大きいです。
p.208の6行目が衝撃的すぎて、思わず叫びました。
あの一文の説得力よ!
二冊に分けたのはそのためか!
一冊にまとめてしまうと絶対にこの効果は得られません。
虎走先生、すげぇ!
是非とも、<上巻>読み返さずに、うろ覚えのまま読むのがオススメです。

初読時に感じたこと。
ネタバレは全力回避しているつもりです!
ラストの展開について。
よーへー君、ゼロ様の言葉を聞かないという選択もあったのではないか。
で、いったん立ち去ろうとするものの、振り返り、何かを悟ったかのように、本文中で提示される「ある行動」をとる。
としておいて、ゼロ様一言「やはり、○○の○など○○べきではないな」と軽く微笑む。
の方が、p.302の「君が聞きたくないのなら、この話は忘れてくれ」の後に続くセリフが相当説得力を持つのではないかと思いました。

しかし、
上の提案通りにすると、本編中に提示され、最後の最後にもちょろっとゼロ様が口走る「○○術」なるものを完全悪として否定することになります。
もしかすると、虎走先生は、それを避けたかったのかもしれません。
魔術から魔法を体系的に生み出したゼロ様をメインヒロインにすえた本作。
彼女はきっと、魔術の、便利なところ、不便なところ、良いところ、悪いところを、よく知っているのでしょう。
魔術のあるひとつの側面だけを全否定するのは本作の態度としてふさわしくないという判断なのかもしれません。

世界観、テーマ、キャラ含め、読めば読むほど味わい深いです。
文句なしにオススメします。


主観:(+)

オススメ度:A


にほんブログ村 本ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 本ブログ ライトノベルへ
にほんブログ村

周りにいませんか? 他人の言うことをすべて「善意」で解釈して、見たくないものを見ようとしない人。
この文に、ピンときた方にオススメです↓


もちろん上下セットでオススメです↓



一巻もオススメです↓




テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。