読書感覚文
主観と感覚のままに書き殴ります。ネタバレは、未読の方が今後読んでも楽しめる範囲で
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名探偵×不良×リア充×痴女×決闘者 2 ~偽装対決!?~
名探偵×不良×リア充×痴女×決闘者 2 ~偽装対決!?~



(あらすじ)
部員がそれぞれ割り当てられたキャラクターを校内で演じ続けるという偽装部に、生徒会副会長の闇根が入部を希望してくる。闇根は入部を拒否されマスカレード部を設立。部室をめぐって偽装対決をもちかける。

・ギャグはおもしろい
・キャラクター同士のやりとりは賑やかで楽しい
・今年のワースト候補

新キャラ二人、闇根くんと水瀬さんがよかったです。
闇根くんの扱いのひどさが笑えます。名前を間違われるギャグの天丼。マスカレード部の面々にさえゴミのように扱われる感じ。全校生徒にまで相手にされていないp.263の不憫さは最高。
ギャグはだいたい面白いです。
p.62からの3通のお悩み相談ネタは普通に笑いました。
5章の校長と奥さんのネタのスカシもなかなか。
水瀬さんの「ナノダヨ」ネタはもっと引っ張って欲しかった。せめてp.77、p.78の終わりまでは強引にでも引っ張った方がもっと笑えました。
出てくるだけでページのテンションが上がるキャラを二人も登場させて、豪華だなぁと感じました。

もし3巻が出たら必ず買います。なので、ここから先の辛辣なコメントをお許しください。

はっきり、テーマの描き方を失敗していると思います。
「居場所を守るために闘う」
登場キャラにそういう台詞を何度も吐かせています。
それ、直接的な表現で言わせたら駄目でしょう。
偽装部=居場所=五人の黒歴史を抱えたキャラ達が安らげる場所
言いたいことはわかります。
しかし、当事者であるキャラクター達が「居場所を守る」とかそのまま口に出して言ってしまうと、
「自分の過去と向き合う」「殻を破る」ことから逃避、ぬるくて閉鎖的な空間に閉じこもって仲間同士で甘やかし合うことを肯定して開き直っているように聞こえるのです。

他者否定の閉鎖的な空間という印象を強める原因、
闇根くんの入部拒否の理由を、「生理的に受け付けない」で片付けるのは、いくらなんでも乱暴すぎ。
ギャグとしては面白いのに、最終的に「居場所」というテーマに落とし込む上では、冒頭の闇根くんの仲間はずれネタが致命的になっていると思います。
さらに、主人公サイドが公共財物を破壊してしまい隠蔽のために金策に走るというプロットも不健全。
「実は他に犯人が居ましたー」というオチをつければ一件落着……ってそんなバカな!
6章に至るまで主人公サイドが、
・悪事を隠すために奔走する
・しかもそれはある生徒を入部させないため
・さらにそれを「居場所を守る」美談っぽく描く
ケイパーものでも無い限り、主人公側へ感情移入しにくい。悪い意味での「ひどさ」が際立ってしまい、かなりのノイズになっていると思います。せっかくのギャグシーンも、そのノイズのせいで笑いにくくなってしまっています。
まさか、物語から完全に目を背けてシーンごとのギャグだけを拾い読みするような、本末転倒な読み方を推奨しているわけではないでしょう。もし仮に「テーマなんてあってないようなもの」前提で書かれている作品だと言うのならば、テーマを全体に臭わせすぎですし、テーマが大きく関わるように設定してしまった物語の根幹からして失敗だと言わざるを得ません。

何より問題なのは、この6章までの話が、新キャラの顔出しをするためだけに設けられた、まったく物語の推進力にならない短編集であること。
部分部分はちゃんと面白いのです。
おそらく作者さんは真面目なんだと思います。だからこれをやっちゃったのだと思います。長編で全シーンきっちり濃密にギャグを敷き詰めてキャラ立てに走りすぎると、読者が読んでいる最中「ワンシーンが長い」「話が進まない」という感想を抱きやすいのです。
マスカレード部が出てくるのが7章。
本気で「居場所」というテーマを描きたかったのであれば、7章~10章の展開をもっと練って一つにまとめるべきだったと思います。
6章までに伏線をちりばめているのはわかります。でも、木を森に隠すために森をジャングルにする構成は単純に長くてだれます。

あと、偽装の強制力がなくなったことによって「偽装」そのものの面白さはほとんどなくなってしまいました。
読みようによっては「こいつらなんのためにこんなことやってんの?」と首を傾げるレベル。「居場所だから」という理由付けにはやっぱり限界を感じてしまいます。

総じて、
ワンシーンごとのギャグセンスが光る!
テーマの描き方が残念!
下手に良さげなテーマに落とし込もうとせずに、ぶっ飛んだ設定とコメディに振り切ってしまった方が、みんなが幸せになれると思います。


主観:(+)

オススメ度:C


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